波動読みっていうのがあるんですね。
ぱらぱらぱらーっと本を開いてイメージを読むものだとか。
これで一ヶ月に何冊も本を読む子供がいるらしいですが・・・
正直、こんな読み方をされるというのは悲しいものです。
もしも私の文があんな読み方をされるかと思うと、やりきれません。
イメージを鍛えるだけなら別段何を思うでもないですが、あの方法で「読んだ」と言われるのは違和感が残って仕方ありません。
元々速読も好きではない私。
速読は出来るのですが、いつも「間」を取り損ねてしまい悲しいのでもう長いことやっていません。
文字というのは不思議なもので、文字そのものではなく文字と文字の「間」にこそ心が隠れているものだと私は考えています。
たった一つ「、」を打つ。「。」を打つ。
その結びの記号にいったいどれだけの心を込めているのでしょう。
漢字にするか、平仮名にするか、片仮名にするか。一文字一文字に心を砕いて、ああでもないこうでもないと思案して練り上げて。
たった一つの改行でも、意味があるからやっている。静と動を表す、それだけでも改行するか否かはまったく意味が違ってくる。
それを感じ取ってほしいのに。
あんな読み方、されたくない。いいや、あれで「読んだ」ことにされたくない。
それだけを願います。